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再建築不可物件の売却で注意したいポイントは?再建築不可とは何か基礎から解説

売却&相続

末廣 美琴

筆者 末廣 美琴

不動産キャリア6年

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「再建築不可物件を売却したいけれど、何から始めれば良いのだろう」と悩んでいませんか。不動産の中でも再建築不可物件は、条件や制約が多いため、売却時に注意すべき点が数多く存在します。しかし、正しい知識とポイントを押さえれば、納得できる売却につなげることも可能です。今回は、再建築不可物件の基本から売却時の重要なポイント、高く・スムーズに売るためのコツについてまとめました。

再建築不可物件とは何か

「再建築不可物件」とは、建築基準法第42条・第43条に定める接道義務を満たしておらず、建て替えや大規模改修が原則として認められない土地・建物を指します。具体には、道路の幅員が4m以上である道路に対して、敷地が2m以上接していなければならないという義務があるにもかかわらずこれを満たしていない場合に成立します 。

再建築不可となる要因としては、戦前や昭和25年以前に建てられた既存不適格物件で旧法の基準に合致しないまま存続しているケースが多く、接道状況の変更が困難である点が背景です 。こうした法的制約により、住宅ローンの利用が難しくなり、金融機関によっては融資を受けられない可能性も高まります 。

このような物件は、一般の再建築可能な物件に比べて価格が相場よりもかなり低く設定されることが一般的です。例えば都市部では相場の約6割程度、郊外や地方では相場の3割程度になることもあり、全体としては30%~70%程度の価格水準になることが多いです 。

項目内容
接道義務幅員4m以上の道路に2m以上接している必要あり
ローン利用担保価値が低いため一般的な住宅ローンは組みにくい
価格水準通常物件の30~70%程度になることが多い

再建築不可物件売却時の基本ポイント

再建築不可物件を売却する際は、まず法的リスクを正確に把握し、重要事項説明書や契約書にきちんと記載することが不可欠です。これは、買主とのトラブルを未然に防ぎ、透明な取引につながります。不動産会社を通すことで専門性のある説明が可能になり、売却が安全かつ円滑に進みます。

隣地所有者との関係構築も重要なポイントです。接道義務を満たすために、隣地との合筆登記や賃貸契約、セットバックなどの手段で再建築が可能になる場合があります。これらの対応により、物件価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。

さらに、現況のままで売却するか、リフォームして価値を高めるか、といった選択肢もあります。大規模なリフォームには建築確認申請が必要な場合もあり、2025年4月の法改正により規制が厳しくなっているため、許可が下りないケースが多くなっています。現状維持のまま「古家付き土地」として売却する方法も、一つの現実的な選択として有効です。

以下に、再建築不可物件の売却時に特に押さえておきたいポイントを表にまとめました。

項目内容ポイント
法的リスクの対応重要事項説明書・契約書への明記トラブル回避の基本
再建築可否の工夫合筆・セットバック・賃貸契約など接道義務を満たす可能性
売却方法の選択現状のまま売るかリフォームするか法改正によりリフォーム制限あり

売却方法の比較(仲介 vs 買取)

再建築不可物件の売却に際しては、大きく分けて二つの方法があります。一つは「仲介」、もう一つは「買取」です。それぞれの方法にはメリット・デメリットがあります。

売却方法メリットデメリット
仲介相場に近い価格で売れる可能性がある売れるまで数か月~長期化しやすい。住宅ローン不可のため買主が限定されやすく、責任リスクも残る
買取最短数日~1か月で現金化が可能。現況のまま売れる(現況有姿)。契約不適合責任が免除となる場合が多く、精神的負担が軽い成約価格は相場の約6~8割程度に下がる傾向で、すべての業者が対応するわけではなく、買取不可となることもある
備考仲介は時間と根気が求められる高値志向向け。買取は確実・迅速な処分やリスク軽減を重視する方向け

まず仲介についてですが、一般的な不動産会社に依頼して買主を探す方法です。市場に広く公開できるため、条件さえ合えば相場に近い価格で売れる可能性があります。ただし、再建築不可物件の場合、住宅ローンを使えないケースが多く買主が限られるため、数か月から長くて一年以上売れないことも珍しくありません。また、売却後に契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)を問われる可能性も残ります。つまり「時間と根気」が必要な方法となります。

次に買取ですが、不動産会社が直接買主となって買い取る方法のため、査定から現金化まで最短で数日、長くても約一か月ほどで完了するケースが多いです。広告活動や内見対応の負担もありません。また、多くの場合、契約不適合責任が免除されることがあり、精神的な負担の軽減にもつながります。現況有姿で売却でき、片付けや修繕の手間が不要なのも大きなメリットです。

ただし買取には価格面でのデメリットもあります。一般的に相場の6~8割程度とされ、業者によってはさらに安くなることもあります。これは業者がリフォームや法的対応コストを見越して価格を抑えるからです。また、すべての不動産会社が再建築不可物件の買取に対応しているわけではなく、取り扱いを断られるケースもあります。

 「できるだけ高値で売りたい」「多少時間がかかっても構わない」という方には仲介が向いています。一方で、「早く売りたい」「法的・心理的負担を減らしたい」「固定資産税や管理負担から早く解放されたい」という方には、買取が適していると言えます。物件の状況や売主様の優先事項によって、どちらがよりふさわしいのかを判断する材料となります。

高く・スムーズに売却するための準備と注意点

再建築不可物件をできるだけ高く、そしてスムーズに売却するためには、事前の準備と注意点の把握が欠かせません。まず、登記簿謄本や測量図などの書類の整理を怠らず、法的に正確な情報を整えることが重要です。登記簿や測量図は法務局、固定資産税評価証明書や住民票は市区町村役場で取得が可能ですので、漏れなく準備しましょう。さらに、境界確認や接道状況を明示することで買い手に安心感を与えられます。測量士や土地家屋調査士による図面の作成も効果的です。

準備項目内容目的
登記簿・測量図法務局取得権利関係の明確化
固定資産税評価証明書市区町村役場取得価格や税金把握
境界・接道状況の確認測量士などによる現況図作成法的トラブル回避

これらは単に書類を揃えるだけでなく、売却時の重要事項説明や契約の信頼性向上にも大いに役立ちます。

そのうえで、売主にとって重要なのは、リフォームや清掃・簡易修繕などの「現況の整備」です。建物の老朽化箇所を改善したり、室内外の清掃を行ったりすることは、買主の印象を良くし、売却成立の可能性を高めます。特に、建築確認申請不要な範囲内の修繕(例えば、クロス貼り替えや水回りの交換程度)であれば、法的制約を超えることなく進められます。ただし最近の法改正により、対象が縮小されているため、実施前には建築基準法上の制限をあらためて確認することが必要です。

また、税務・法務面での注意点として、売却に伴う譲渡所得税や固定資産税の取り扱いにも注意してください。固定資産税は所有権移転日を基準とした按分が原則ですが、実務上は引き渡し日に応じて按分するのが一般的です。さらに、建物が更地化されて住宅用地の特例が外れると、固定資産税が最大で6倍になるケースもあるため、解体などの判断は慎重にすべきです。譲渡所得税については、売却価格の他に固定資産税等の清算金を含めた収入額と、取得費(取得価額から減価償却費を差し引いた額)から正しく計算することが重要です。

まとめ

再建築不可物件の売却にあたっては、特有の注意点や手順を正しく理解し、事前準備を丁寧に行うことが大切です。法的な制約や現状の把握だけでなく、隣地相談やリフォームの検討も成功につながります。売却方法ごとの特徴や責任の違いも理解し、自身にとって最適な選択を意識することで、不安を減らし納得のいく取引を目指しましょう。弊社では、再建築不可の物件も買取業務を積極的に行っております!お悩みの方は是非一度、不動産コンサルティングまでご相談ください。

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