リースバックとは?
最近よく耳にする「リースバック」について、簡単にご解説いたします。
リースバックとは、「セール アンド リースバック」の略称で、ご自宅を売却してまとまった資金を調達し、買主と賃貸借契約を締結してそのまま住み続ける事が出来るシステムです。
様々な状況の変化の中で、住宅ローンの返済が厳しくなった・急に纏まったお金が必要になったが子供の学校の関係で引越しはもう少し先にしたい・ローンはないが老後の生活に現金が必要・・等々、事情はそれぞれですが、売却を他人に知られずそのまま住み続けたいという方には良い方法といえます。
しかし、デメリットもありますのできちんと特徴を理解した上で利用することが大切です。
1,売買契約
運営会社に相談➡査定➡買取価格の提示➡合意➡売買契約の締結➡代金の一括支払い➡所有権は運営会社へ移転
2,賃貸契約
運営会社と賃貸借契約を締結➡毎月の家賃を支払い、そのまま住み続ける
3,将来3つの選択肢から利用者が選択する
(1)賃貸の更新・・契約期間満了前に再契約して居住を延長
(2)引っ越す
(3)買い戻す・・売却時に「再売買予約権」をつけて契約できる場合もあります。買い戻し時に売買契約を締結します。
1,売却金額が市場価格よりも安くなることが多い
物件にもよりますが、一般的には周辺相場の60%~90%程度になると考えておきましょう。周辺相場よりも安くなる理由は、家賃滞納リスクや、買い戻しに応じる為に自由に売買できない制約、リースバック期間終了後の不動産市場に変化が生じている可能性があることなどを考慮しているからです。
2,リース料(家賃)が相場より高くなることが多い
家賃の目安としては一般的には売却価格の8~10%程度と考えておきましょう。家賃は周辺の家賃相場から設定されるのではなく、あくまでもリースバック運営会社の買取価格に対する利回りを考慮して設定されるためです。
3,修繕費は借主の負担の場合がある
通常、賃貸契約では通常損耗による設備の故障などの修繕は貸主が負担しますが、リースバック契約の場合、特約で設備などの修繕費は借主負担と定められているケースがあります。賃貸借契約締結時に、修繕費や退去時の原状回復費の負担がどのように定められているかを必ず確認しておきましょう。
4,ずっと住み続けられるとは限らない
リースバックは自宅売却後も同じ家に住み続けられるのが最大のメリットです。しかし、リースバックの多くは賃貸契約期間が定められている「定期借家契約」で賃貸契約を締結します。この場合はずっと住み続けられる保証はなく、運営会社の事情で再契約が出来ず、売却から数年後には引越しを迫られる可能性もあります。
長く住み続けたい場合は、定期借家契約ではなく「普通借家契約」が締結できる運営会社を選ぶと安心です。
5,買い戻し金額が売却金額よりも高くなることが多い
将来買戻しを考えている場合には、注意が必要です。物件にもよりますが目安としては売却価格の1.1~1.3倍程度と考えておきましょう。これはリースバック業者が営利団体だからです。リースバック時の売却価格が仕入れ値だとすると、買い戻し時の売却価格は利益を加えた売り出し値になります。だから買い戻す時には売却時よりも高い価格となります。
まとめ
リースバックにはメリット、デメッリットがあります。
まだまだ慣れないシステムなので戸惑う方も多いでしょう。不動産コンサルティングでは、不動産についての様々なご相談に対応しております。
まずは軽い気持ちでお問合せくださいませ。